鉄筋コンクリート(RC造)建築工事とは?

鉄筋コンクリート(RC造)建築工事とは? イメージ

今回は、鉄筋コンクリート(RC造)についてです。
鉄筋コンクリート造は業界内ではRC造と表記されることが一般的になっています。
 

RC造は、コンクリートと鉄筋が一体になった構造です。圧縮には強く、引っ張りに弱い特徴を持つコンクリートと、圧縮には弱く、引っ張りに強い鉄筋を組み合わせて強度さを出しています。
鉄筋は火、かつ「さび」に弱いという特徴を持ちますが、この部分もコンクリートと一体化することにより、カバーしています。
 

RC造は、「壁式構造」と「ラーメン構造」に分かれます。RC造を理解するには、まずこの言葉に慣れなくてはなりません。
 
 

1.壁式構造とは
 

RC造は、柱、壁、梁、スラブといった部材から構成されています。スラブとは、床部分の土台となる板状のものを指します。
このスラブと壁だけで建物を構成し、柱のないものが「壁式構造」です。後述するラーメン構造と比べると、「低層階・中層階建物向け」の特徴があり、ラーメン構造に比べると建築費が安いという特徴もあります。
 
 

2.ラーメン構造とは
 

一方、ラーメン構造とは、柱と梁を一体化して骨組みをつくる構造です。壁式構造よりも、比較的高層階の建物に向いています。
例えば、ある建築会社では壁式構造は5階建てまで、6階建て以上はラーメン構造として設計することが目安とされていたりします。
※何階建てなのでどちらかの構造しか採用できない、という規則があるわけではありません。
 
 

3.RC造の向いている建物
 

RC造は建物強度や強い耐震性から、中層階のマンションやビル建築に適している、といわれます。ただ、木造や鉄骨造に比べて「重量」のある建物構造のため、地盤の悪いところには建築が向きません。
地盤の悪いところにRC造を建てる必要のある際は、「地盤改良」を行って地盤を強くしたあと、建物を建築する方法が採用されることがあります。

また、建物を支える「杭(くい)」にしても、RC造は特徴的です。太いコンクリート杭など強力な杭を、固い地盤にあたるまで掘り下げることが必要です。この地盤のことを「支持層(しじそう)」と呼びます。

以前報道されたマンション傾斜問題は、このコンクリート杭が支持層に到達していなかったものを到達しているようにデータを改ざんしたことが大きな問題となりました。

 
 

4.なぜ建物はすべてRC造にならないのか
 

なぜ建物はすべてRC造にならないのか。RC造にもデメリットが存在しています。

 
(1)建築費が高い

RC造は建築費が高いです。建築業界の「材料費」は変動するため、一概には言えませんが、木造<S造<RC造という定義が一般的です。
RC造はコンクリートやスラブの移動・運搬手段も限られ、コンクリート杭を運ぶにも大型の工事車両が必要です。
その面も、割高な建築費の理由となっています。

 
(2)耐用年数が長い

会社などで建物を所有した場合、その建物がRC造だと、減価償却上の耐用年数が長くなります。
耐用年数が長いと、帳簿上「費用」として計上できる期間が長く、法人税の削減に役立つ一方で、一期間あたりの費用額が小さくなるというデメリットもあります。
木造の22年、S造の34年であるのに対し、RC造の耐用年数はなんと47年です。
 
 

上記のようなデメリットも考慮して、建築物の工法は選択していく必要があるんですね。